ぽまいら〜122544 作:ハナクソ☆ホジッタ

そして5分後、俺様はお湯を捨てる注ぎ口の蓋を開け、お湯を捨てた。
麺に対して容器が大きいため、なんだか軽く感じる。
蓋に着いたかやくたちを叩き落とし、付属の袋を開け、次々と投入。
この時俺様は先ほど感じた臭さを感じていなかった。
鼻がおかしくなったか、はたまた臭いがお湯で消えたのか。
今となってはもうそんなことどうでもいい。
俺様はそう思いながら、容器に書かれている通り、しっかりと混ぜ込む。
そうして出来上がったのは若干色が薄めの焼きそば。
混ぜ足りなかったわけではない。
なるべく均等になるように円を描きながら袋の中身を投入した。
こういうものか……?
俺様は疑問符を浮かべながら、ついに、その麺を箸で掴み、口へ入れる!!
……
…………
一口食べて、俺様は思う。
こんなもんだな、と。
美味すぎることは無い。そして不味すぎることもなかった。
お湯を注いだ時に感じた臭さに近い味もなく、食べることは難なく進められた。
若干、麺がもちもちしているような食感はあったが、それも許容範囲内。
不快感を覚えるようなぶにぶにとした感触もなく、焼きそばとして並。カップ麺としても並。
そういった評価が妥当と思える。その程度の食事だった。
しかしだからこそリピートできなくないとも思った。
少なくとも普通の焼そばU.F.Oを買うくらいなら、少し割高にはなるものの、こっちのほうが満足度は高いと言える。
何故なら『栄養素をとった感覚に陥るためのものだ』から。
この商品はその意味において俺様に応えた。
つい十数分前は俺様の問いに答えなかったこの商品が、だ。
口をこじ開け、お湯を注ぎ、喰らってやったことで俺様とこいつは語らった。
そして応えて、答えに辿り着いたのだ。
こうして俺様は食事を終え、デザートのモナ王を食べながらこれを書いている。
今はもう奴はいない。日清の込めた答えを俺様に告げて、腹の中へと消え去った。
またいつか相まみえる日が来たときは教えてやろう。
お前はぱっとしないからいつか消え去るよ、と。
お前はいつかこう絶えるよ、とね……。


Blind Justice Ver2.71
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