ぽまいら〜08281111111111111 作:ハナクソ☆ホジッタ
「相容れないものも、重なり合うものもある。そしてそれは力になる!」
己の欲望を達成させるために力は発揮される。
その思いが強ければ強いほど、数が多ければ多いほどさらに絶大な力となる。
「あんたは、古参は手駒を従わせるばかりでその手駒に思いを持たせなかった。圧政を強いたからそれを持つ余裕なんてなかったのさ」
古参が持つ知識や力にひれ伏し、一部の将官は従わざるを得ない。
そんな一部の将官達はいつしか命令に従順な中堅ならぬ忠犬となる。
そうなった時、己が抱える思いは消え、ただの手駒に成り下がる。
「そんなやつらを集めたって強い国は作れない。みんなで考えて、思って、そうして力を合わせるそんな国じゃあないと強くなんてなれない」
「馬鹿な。そんな妄想のような話が正しいとでもいうのか」
「さあ。どうだろうな。でも今回は俺の勝ちだ。それが正しいということの証明ならそういうことだな」
「ぐっ……」
シンザンは最後に口角を上げて言う。
「俺はあんたと同じ、わがまま野郎だ。でもあんたとは違う道を行く。己に固執して溺れるようなそんな君主にはならない」
そしてそのまま両手を結び、シンキは祈る。
『汝、何を望む』
天から降り注ぐ光から聞こえたその声は大陸を見下ろす神からのもの。
「俺は、平和を祈る」
その声にシンキは答えた。
皆が活力をもって生きていけるそんな明るく平和な未来を想像しながら。
すると光は大陸を飲み込み、そして終戦期間がおとずれた。